平成31年度国内における温室効果ガス排出削減・吸収量認証制度の実施委託費(個人向け補助事業に係るプログラム型プロジェクトの運営・管理)調査報告書
報告書概要
この報告は、平成31年度経済産業省委託事業による温室効果ガス排出削減・吸収量認証制度における個人向け補助事業のプログラム型プロジェクトの運営・管理について書かれた報告書である。本事業は、J-クレジット制度に基づき、個人の住宅太陽光発電、燃料電池、電気自動車導入による排出削減量をクレジット化することを目的とした。対象となったのは、グリーン・リンケージ倶楽部とJ-グリーン・リンケージ倶楽部の会員であり、平成23年度から平成31年度までの補助事業における個々の排出削減量をバンドリングした。モニタリング業務では、層化無作為抽出法により各倶楽部700件程度のサンプリング対象者を抽出し、郵送とホームページによるデータ収集を実施した。太陽光発電は累積発電量と売電量、燃料電池は累積発電量と自家消費量、電気自動車は走行距離を写真撮影により収集した。しかし、回答率の継続的な低下が課題となっており、特にJ-グリーン・リンケージ倶楽部の太陽光発電では2019年度に18.3%まで低下した。この要因として、補助金受給から6年以上経過していること、高齢会員の存在、台風15号・19号による災害影響、宛先不明による返送増加が挙げられた。無効回答の主な理由は、モニター表示器の仕様により積算発電量や売電量が表示されないことであった。来年度に向けては、太陽光発電のモニタリング依頼数を1000件程度に増加させることが提案された。
