令和元年度固定価格買取制度等の効率的・安定的な運用のための業務(木質・農産物等バイオマス発電事業の実態の確認に係る調査)成果報告書
報告書概要
この報告は、木質・農産物等バイオマス発電事業の実態の確認に係る調査について書かれた報告書である。令和元年度に一般社団法人日本木質バイオマスエネルギー協会が実施した本調査は、固定価格買取制度(FIT法)の対象となるバイオマス発電事業の実態を確認し、今後の制度運用改善と政策検討の基礎資料を提供することを目的としている。調査は二つの主要な部分から構成されており、第一の調査では遵守事項の達成状況を確認する報告徴収を実施した。具体的には、10,000kW以上の一般木質バイオマス発電事業における設備発注状況の確認、現地燃料調達事業者との燃料安定調達協定等の確保状況の確認、農作物由来バイオマス液体燃料における持続可能性認証書類の確保状況の確認を行った。第二の調査では、バイオマス発電事業の実態調査として、全国299件の事業計画を対象にアンケート調査を実施し、さらに既に稼働している5事例について現地調査を行った。調査結果は、FIT制度による買取期間終了後の事業継続性やコスト削減可能性を検証し、地域活用電源としてのバイオマス発電の将来的な運営のあり方を検討するための重要な知見を提供している。本調査は、再生可能エネルギーの主力電源化と地域エネルギーの自立化に向けた政策立案において不可欠な基礎データを収集している。