令和元年度「高圧ガス等技術基準策定研究開発事業(停電復旧見通しの精緻化・情報共有システム等整備事業)」開発報告書

掲載日: 2021年8月20日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業保安グループ電力安全課
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令和元年度「高圧ガス等技術基準策定研究開発事業(停電復旧見通しの精緻化・情報共有システム等整備事業)」開発報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、停電復旧見通しの精緻化と情報共有システム整備について書かれた報告書である。令和元年台風15号による千葉県大規模停電において、倒木等により現場状況把握が困難となり、復旧見通しの適時適切な情報提供ができなかったことを契機として、発災から24時間以内、大規模災害時でも48時間以内に復旧見通しを発信できる体制強化が電力会社に求められるようになった。経済産業省電力レジリエンスワーキンググループでは、現場状況把握困難時でも精緻な停電復旧時間推定を行うため、災害情報を迅速収集し関係者に適時適切な情報を届ける情報基盤の必要性が提言された。この要求に応えるため、災害時関係者間で迅速に復旧見通しや災害情報を共有蓄積する早期電力復旧情報プラットフォームが構築された。さらに過去実績に基づき自動的に復旧見通しを計算する復旧時間推定ツールが開発され、衛星画像から迅速に地域被害情報を抽出しプラットフォームに提供するAI解析システムが試作された。加えて自治体や医療関係者への停電情報ニーズ調査とドローン技術最新動向調査も実施され、プラットフォーム活用方法が検討された。開発されたシステムにより、台風災害を主対象として災害現況復旧見通し情報を用いた災害時対応合理化や広域連携支援方策について、災害復旧関係者間での具体的検討が可能となった。