令和元年度地球温暖化対策における国際機関等連携事業(ミッション・イノベーションを通じた国際連携に関する取組等調査)最終報告書
報告書概要
この報告は、ミッション・イノベーションを通じた国際連携に関する地球温暖化対策事業について書かれた報告書である。パリ協定の2℃目標達成に向けて、世界全体でのCO2削減イノベーションが不可欠であることから、COP21で立ち上がった「ミッション・イノベーション」イニシアティブを通じた各国のクリーンエネルギー分野研究開発の官民投資拡大促進について調査を実施した。このイニシアティブでは、賛同国がクリーンエネルギー分野の政府研究開発支出を5年間で2倍にすることを目標とし、8つの個別分野でのイノベーション・チャレンジや技術開発推進に取り組んでいる。調査では、諸外国との技術動向比較として、スマートグリッド、オフグリッド、バイオ燃料、マテリアル・インフォマティクスの4分野について各国の研究開発動向を分析し、世界の研究開発トレンドを整理した。また、クリーンエネルギー分野の国際連携案件の成功事例や課題を調査分析し、類型化を行った。さらに、CO2排出削減を実現する燃料と化学産業における革新的な省エネプロセスの2分野について、有識者研究会を開催して技術課題を深掘りし、今後我が国が取り組むべき研究開発課題を特定した。これらの調査結果を踏まえ、研究開発プロジェクトの立ち上げに向けた提言を実施し、産学官連携や異分野連携で優先的に取り組むべき技術的ボトルネック課題を抽出して、スムーズな研究開発プロジェクト立ち上げのための具体的な実行主体候補や推進方策を提示している。
