令和元年度中小企業実態調査事業（金融機関の中小企業支援についての調査・分析事業）報告書

この報告は、令和元年度中小企業実態調査事業として実施された金融機関の中小企業支援についての調査・分析について書かれた報告書である。中小企業の成長・発展に向けた支援施策の検討において、金融機関の取組みや支援内容の充実化が必要不可欠であるという背景のもと、金融機関が取り組む中小企業支援の内容や実績について客観的な情報を収集・整理し、データベース化することを目的として実施された。調査対象は地方銀行、第二地方銀行、信用組合、信用金庫とし、これらの金融機関が公表するディスクロージャー誌や金融仲介機能のベンチマーク等から情報を収集した。具体的には地域金融機関が公表するデータの調査・収集、収集したデータのデータベース化および分析、地域金融機関を対象としたヒアリング調査を実施している。金融仲介機能のベンチマークにおける中小企業支援に関する項目を整理し、定量的指標と定性的指標、中小企業限定支援、金融面支援と非金融面支援の観点から分類を行った。収集項目としては、金融機関の属性情報、経営状況を示す指標、貸出金残高の内訳、業種別貸出金残高等の基本的な情報に加え、事業性評価に基づく融資、本業支援、創業支援、事業承継支援等の中小企業支援に関する具体的な取組み実績を網羅的に収集している。収集した情報は個票の作成、一覧表の作成、概要資料の作成、収集データの活用・分析という形で整理され、中小企業支援施策を検討する際の基礎資料として活用されることが期待されている。