令和5年度産業経済研究委託事業「PHR等デジタルデータを基盤とした新たなライフスタイルの構築に向けた2025大阪万博の場を活かした基盤構築・実証事業」のための構想企画等準備事業報告書

掲載日: 2023年11月30日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務・サービスグループヘルスケア産業課
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令和5年度産業経済研究委託事業「PHR等デジタルデータを基盤とした新たなライフスタイルの構築に向けた2025大阪万博の場を活かした基盤構築・実証事業」のための構想企画等準備事業報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、2025年大阪・関西万博におけるPHR(Personal Health Record)を活用したサービス体験の構築に向けた構想企画事業について書かれた報告書である。

近年、民間事業者により健康診断結果や体重、血圧、ウェアラブルデバイス等で取得される健康情報を用いた多種多様なサービスが提供されており、PHRの更なる活用促進に向けて内閣総理大臣を本部長とした医療DX推進本部が設立され、経済産業省としても実証事業を通じて生活関連産業とPHRの連携や医療機関でのPHR利活用推進を図っている。本事業では、万博におけるPHRを活用した体験提供のためのユースケース策定とPHRデータを流通させるプラットフォームの前提条件・仕様案の整理を目的としている。

事業内容は大きく二つに分けられ、第一に大阪・関西万博におけるPHRを活用したサービス提供に向けたユースケースの構想であり、PHRアプリ事業者のサービスとの連携により新しい体験・付加価値の提供に努め、万博来場者への体験を充実させるユースケースを構想している。第二にPHR-PF作成のための仕様案及び見積作成とPHR事業者向け説明資料作成であり、PHRを活用したサービス体験提供の目的やPHRアプリ事業者にとってのメリット、PHRアプリ事業者と連携するPHR-PFの構造を示すことで、万博におけるPHRサービス・データ連携についてPHRアプリ事業者に検討いただく一助とすることを目指している。

調査結果として、ペルソナシナリオの検討とヘルスケアデータの活用例整理、PHR-PFの仕様案作成が行われ、約10億円程度の構築費用が想定されることが判明した。今後の展開に向けては、運営主体の異なるPHRアプリ事業者とデータ連携事業者の連携体制構築や、万博ICT-PFとの連携方法等の課題解決が急務とされている。