令和5年度化学物質規制対策(フロン類及び指定製品の製造業者等に関する調査)報告書

掲載日: 2024年5月28日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局化学物質管理課オゾン層保護等推進室
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報告書概要

この報告は、令和5年度に実施されたフロン類及び指定製品の製造業者等に関する化学物質規制対策について書かれた報告書である。本調査は株式会社野村総合研究所により2024年3月に作成され、フロン類の排出抑制と規制対応に関する包括的な検討が行われた。

調査の主要な目的は、業務用冷凍空調機器等の指定製品に関する規制対応、使用時漏えい対策、冷媒需給状況の把握である。具体的には、店舗・オフィス用エアコンディショナー、中央方式エアコンディショナー、ビル用マルチエアコンディショナー、自動車用エアコンディショナー、コンデンシングユニット、硬質ポリウレタンフォームを用いた冷蔵冷凍機器などが対象製品として設定された。

冷媒需給状況の把握については、冷媒の卸売末端価格の継続的なモニタリングを実施し、フロンメーカー、商社、充填回収業者等に対するヒアリングにより需給逼迫状況の変化を迅速に把握する体制が構築された。また、市中の高GWP機器への補充用冷媒の将来的な不足に対応するため、ユーザー業界に対する混乱回避に向けた対策と周知内容が検討された。

レトロフィットへの対応検討では、既存の冷凍空調機器等に使用されている冷媒をより低GWPの冷媒に入れ替える際の安全配慮について、高圧ガス保安法の規制対象である冷凍設備への実施に関する具体的な課題や対応策が検討された。

使用時漏えい量等の推計については、平成21年に策定された算出の考え方を見直し、冷媒管理システムの充塡回収データやマテリアルバランスデータをベースとした検討が継続された。漏えい防止技術では、機器設置時のろう付け技術向上やIoTによる冷媒漏えい検知機能を搭載した常時監視システムの普及促進が検討された。