令和5年度ヘルスケア産業基盤高度化推進事業(2025年大阪・関西万博におけるPHR体験実証及び医療情報関連ガイドラインに関する調査)報告書

掲載日: 2024年5月28日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務・サービスグループヘルスケア産業課
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報告書概要

この報告は、2025年大阪・関西万博におけるPHR(Personal Health Record)を活用したサービス提供の準備と医療情報システムの契約のあり方に関する調査について書かれた報告書である。経済産業省が実施したこの調査事業は、万博を活用したPHRの普及促進と医療機関におけるセキュリティ担保を目的としており、アクセンチュア株式会社が受託して実施された。事業の背景として、2025年大阪・関西万博では「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとしたヘルスケア分野への関心が高まっており、経済産業省では「PHRを活用した万博体験」事業を万博アクションプランに登録している。また、医療情報システムを取り巻く環境の変化により、サイバー攻撃の多様化や新技術の浸透に対応するため、2省ガイドラインの改定が行われたものの、医療機関と事業者間の情報格差が依然として存在している。調査の目的は、万博におけるPHRを活用したサービス提供の準備を進めることと、医療機関が最低限のセキュリティ対策を行えるようにすることである。事業内容は、PHRアプリ事業者の確定に向けた準備、サービス提供事業者の募集と経済産業省との連携、医療情報システムの契約のあり方検討の3つの柱から構成されている。実施過程では、当初想定していたコンテスト形式を公募形式に変更するなど、より現実的な運用方法を検討した。また、中規模医療機関を対象とした医療情報システムのセキュリティチェックリストを作成し、緊急時対応も含めた作業観点での情報整理を行った。今後の展開については、PHRデータの標準化、オプトイン運用の担保、事業者間のマッチング、万博終了後のサービス普及などの課題が整理されており、継続的な調査研究事業による対応が提案されている。