令和5年度製造基盤技術実態等調査(我が国ものづくり産業の課題と対応の方向性に関する調査)報告書 公表用

掲載日: 2024年5月28日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局製造産業戦略企画室
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報告書概要

この報告は、我が国ものづくり産業の課題と対応の方向性について書かれた報告書である。近年、日本の製造業は海外進出を進展させ、輸出や海外直接投資による収益拡大を図ってきたが、事業のグローバル化に対応する経営変革が追い付いておらず、利益率の伸び悩みや海外展開の鈍化といった制約に直面している。このような背景のもと、本報告書は製造業を取り巻く国内外の環境を整理し、特にDXによる経営・生産現場の効率的運営実現に向けた課題と対応方向性を幅広い観点から考察している。調査内容は、日本経済のマクロ状況分析、製造業の企業業況分析、アンケート調査結果、データ連携に関する分析から構成されている。製造業は我が国GDPの19%を占める重要な産業であるが、1人当たり名目労働生産性は2022年に減少に転じており、全産業平均の約1.25倍となっている。企業規模別では大企業製造業が回復傾向を示す一方、中小企業製造業は依然として厳しい状況が続いている。また、製造業における企業間データ連携の進展に向けた調査では、エンジニアリングデータの全体像やデータモデル、ライフサイクル管理、環境影響データ連携などの技術的課題が詳細に検討されている。これらの調査結果は今後の政策立案の参考資料として、また2024年版ものづくり白書作成のための基礎資料としてとりまとめられており、グローバルガバナンス実現やDXによる経営効率化の重要性が強調されている。