令和5年度重要技術管理体制強化事業(対内直接投資規制対策事業(外国投資ファンド等の動向調査))
報告書概要
この報告は、外国投資ファンド等の動向調査について書かれた報告書である。令和5年度重要技術管理体制強化事業の一環として実施された本調査は、外国為替及び外国貿易法に基づく対内直接投資規制の適正運用を目的としている。我が国は2030年に対内直接投資残高80兆円の目標を掲げる一方で、国の安全や公の秩序維持の観点から投資規制も必要としている。調査対象は世界における資産残高上位20程度のファンド、日本における資産残高上位20程度のファンド、世界における買収等の投資事例5件程度、投資先企業を基軸としたファンドの投資動向に関する事例調査5件程度である。調査手法として公開情報の収集・分析、ヒアリング、機関投資家データベースの利用等を実施した。世界最大級の資産運用会社であるブラックロックは約1200兆円の運用総額を有し、日本株への投資額も20兆円以上に達している。同社は1988年設立のパッシブ運用会社最大手であり、インデックス運用を中心として世界30ヶ国以上に拠点を擁している。調査期間は令和5年5月10日から令和6年3月15日まで実施され、株式会社アイ・アール ジャパンが調査受託機関として担当した。本調査により外国投資家の投資動向等の情報を審査等に活用し、健全な投資促進と適切な規制運用の両立を図ることとなっている。
