令和5年度ユニコーン創出支援事業(起業家精神に関する調査)報告書

掲載日: 2024年8月3日
委託元: 経済産業省
担当課室: 経済産業政策局新規事業創造推進室
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報告書概要

この報告は、令和5年度の経済産業省委託調査による起業家精神に関する国際比較研究について書かれた報告書である。グローバル・アントルプレナーシップ・モニター(GEM)調査の2023年結果を分析し、日本の起業活動の状況を46カ国の国際比較により明らかにした。日本の総合起業活動指数(TEA)は6.1%となり、前年の6.4%からやや下降したが、2019年の5.4%と比較すると4年連続で6%台を維持し、従来と比較して高い水準を維持している。しかし、国際比較では44カ国中下位2位という低い水準にあり、特に起業態度関連指標は引き続き低迷している。調査は18歳から64歳までの成人2,029人を対象とし、起業活動を「態度」「行動」「意欲」の3つのAで分析した。経済発展段階別では、要素主導型経済、効率主導型経済、イノベーション主導型経済に分類され、日本はイノベーション主導型経済に属している。起業家は事業機会型と生計確立型に分類され、日本では事業機会型起業家の割合が高い。男女別では男性の起業活動が女性を上回る傾向が見られる。起業活動を取り巻く環境では、起業機会の認識や起業に必要な知識・能力・経験に関する自己評価が国際的に低く、失敗に対する恐れが高いという課題が指摘されている。専門家調査では、起業資金の調達環境や政府の支援プログラムに改善の余地があることが示された。