令和5年度エネルギー需給構造高度化対策に関する調査等委託事業(省エネに資する建材物流効率化に向けた基盤構築調査事業)調査報告書
報告書概要
この報告は、建材・住宅設備サプライチェーンにおける物流効率化に向けた基盤構築について書かれた報告書である。日本の物流業界では輸配送需要の変化とドライバー不足により構造的な需給ギャップが生じており、2022年3月に設置された「フィジカルインターネット実現会議 建材・住宅設備WG」において2030年までのアクションプランが策定された。本事業では、建材・住宅設備サプライチェーン内の情報連携強化を図るため、4つの主要な取組を実施している。まず業務プロセス標準化及び業務の電子化に向けた課題解決策の検討では、垂直連携円滑化TFを立ち上げ、SIP物流情報標準ガイドラインに準拠した業務プロセスの整理と課題抽出を行った。次に共同輸配送の機運醸成を図る勉強会の開催では、共同輸配送TFを設立し、他業界の優良事例を共有することで民間企業及び業界団体の自主的な取組を促進している。さらに出荷梱包コードの標準化に向けた業界内動向整理では、情報基盤構築TFにより建材物流コードとSSCCコードの管理団体へのヒアリングを実施し、最新動向を把握した。最後に建材・住宅設備WGの事務局運営として、2024年2月15日に会議を開催し、各TFの情報共有とアクションプランの細緻化・見直しを正式決定した。これらの取組を通じて垂直連携円滑化及び共同輸配送体制の基盤を構築し、省エネに資する物流効率化の実現を目指している。
