令和5年度国内石油天然ガス地質調査・メタンハイドレート研究開発等事業(上流開発企業の総合エネルギー産業への転換に向けた人材育成・確保事業)事業報告書
報告書概要
この報告は、石油・天然ガス上流開発企業の総合エネルギー産業への転換に向けた人材育成・確保事業について書かれた報告書である。事業の目的は、エネルギーセキュリティ確保と2050年カーボンニュートラル実現の両立を図る「総合エネルギー産業」への転換を支える多様でチャレンジ精神溢れる人材獲得に資する情報発信を行うことである。対象は大学・大学院生約190万人で、「エネキャリ」と名付けた自主講座を月2回程度、計8回実施した。プログラムは4つの柱から構成される。まず「エネルギー業界の大局を学ぶ」では、専門家や資源エネルギー庁職員による講座を通じて気候変動、世界・日本のエネルギー事情、エネルギー政策等の大局的理解を深めた。次に「現場から学ぶ」として新潟と北海道でフィールドワークを実施し、エネルギー生産現場の実務的洞察を提供した。「企業からリアルを学ぶ」では、エネルギー業界企業から最新の取組と第一線で活躍する現場社員からの業界で働く魅力を伝達した。最後に「未来をえがく」では、参加者が得た知識と経験のアウトプットとしてプレゼンテーションイベントを実施し、エネルギー供給安定とカーボンニュートラル達成を両立させるアクションプランを発表・議論する場を創出した。広告運用により幅広い学生への認知を図り、オンライン配信やWEB記事化、動画化を行って継続的な情報発信体制を構築した。参加者評価では業界理解向上と就職意欲向上が確認され、協力企業からも高い評価を得て、石油・天然ガス業界への人材獲得に向けた基盤形成に成功した。