令和5年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(自動配送ロボットを活用した配送サービスの省エネルギー化への貢献等に関する調査)調査報告書

掲載日: 2024年10月5日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務・サービスグループ物流企画室
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令和5年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(自動配送ロボットを活用した配送サービスの省エネルギー化への貢献等に関する調査)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、自動配送ロボットを活用した配送サービスの省エネルギー化への貢献について書かれた報告書である。2023年4月に施行された改正道路交通法により自動配送ロボットの公道走行が届出制で可能となったことを受け、経済産業省が「グリーン」を新たな評価軸としたサービスの比較優位性の打ち出しとESG投資の呼び込みを目的として実施した調査事業の成果をまとめている。調査では、低速・小型および中速・中型の自動配送ロボットがラストワンマイル配送において現行の配送手段をどの程度代替・補完できるかを定量的に分析し、将来的な普及状況を複数シナリオで予測した。高位シナリオでは低速・小型が3.6万台、中速・中型が0.77万台の普及が見込まれ、ポテンシャル台数として低速・小型7.2万台、中速・中型2.1万台と算出された。CO2排出量削減効果についても詳細に分析され、高位シナリオでは低速・小型で年間2.4万トン、中速・中型で年間2.1万トンの削減が予測され、削減ポテンシャルはそれぞれ年間4.8万トンと5.9万トンとなっている。さらに、自動配送ロボットの導入拡大による社会的価値として、物流GXとDXの促進による環境負荷削減や産業領域としての価値向上を通じたESG投資の呼び込み効果が期待されることを体系的に整理している。報告書は官民協議会での議論を踏まえて作成されており、今後の施策検討の基礎資料として活用される予定である。