令和5年度技術開発調査等推進事業(「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン」における「知」の価値付けに関する調査)調査報告書
報告書概要
この報告は、産学官連携による共同研究強化のための知的財産価値付けと大学ファクトブック作成について書かれた報告書である。
産学官連携における「知」の価値付けに関する調査では、大学の研究成果や知的財産が適切に評価・活用されていない現状を把握し、その課題構造を明らかにした。対象機関の選定から始まり、詳細な実態調査を通じて、知的財産の評価手法や産業界との連携における問題点を特定した。特に、大学が保有する技術シーズの産業化プロセスにおいて、適切な価値評価システムが不足していることが判明した。
また、共同研究を強化するためのガイドライン策定に向けて、知的財産の価値付け手法の標準化と、産学官それぞれの立場からの課題解決アプローチを検討した。これにより、研究成果の社会実装を促進する具体的な方向性が示された。
一方、大学ファクトブック2024の作成においては、全国の大学における研究活動、教育実績、社会貢献活動などの基礎データを体系的に収集・整理した。このファクトブックは、大学の研究力や教育力を客観的に評価するための基礎資料として機能し、政策立案や資源配分の判断材料となることが期待される。
両業務を通じて、産学官連携の効果的な推進には、知的財産の適正評価と大学の実態把握が不可欠であることが確認され、今後の政策展開における重要な指針が得られた。
