令和5年度産業経済研究委託事業(SX銘柄の選定・SX普及に関わる調査)調査報告書
報告書概要
この報告書は、経済産業省による「SX銘柄2024」の選定および調査事業について書かれた報告書である。SX銘柄2024レポートは、企業のサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)の取組実践に繋がる具体的な事例情報の提供、伊藤レポートおよび価値協創ガイダンスが示す内容の理解醸成、そして日本企業全体および先進企業の取組状況を示すことで企業に自社のポジション理解を促し、投資家に日本株への評価を促すことを目的としている。経済産業省は2014年以来「伊藤レポート」シリーズを通じて持続的な企業価値向上の重要性を提唱し、現在では理論編である伊藤レポート、実践編である価値協創ガイダンス、そして事例編であるSX銘柄レポートという三部構成でSXの普及を図っている。SXとは、企業が持続的に成長原資を生み出し企業価値を高めるべく、社会のサステナビリティ課題に由来する中長期的なリスクや事業機会を踏まえ、投資家等との建設的な対話を通じて資本効率性を意識した経営・事業変革を実行することを指す。調査結果では、多くの日本企業においてスキル要件に基づいた経営陣の選任・解任は取り組まれているが、社外取締役の監督への参加や投資家対話の取組への反映については課題が残ることが明らかとなった。
