令和5年度経済産業省デジタルプラットフォーム構築事業(経済産業省デジタルプラットフォームUI/UX向上のための調査事業) 調査報告書
報告書概要
この報告は、経済産業省のデジタルプラットフォーム構築事業におけるUI/UX向上のための調査について書かれた報告書である。
経済産業省では政府方針に従い令和7年までに約12,000種類の行政手続のオンライン化を推進しており、省内外に向けた60を超える情報システムを整備している。しかし現在の情報システムは統一的なUI/UXに基づいておらず操作性が異なるため非効率であり、個別にサービスデザインプロセスの実施やUI/UX改善の検討を行うことは実施期間や予算観点から困難である。そこで本事業では、ユーザ満足度の向上や情報システムのUI開発・改善の工数削減、行政手続のオンライン申請率の向上、および職員のユーザ中心思考・サービスデザイン思考の強化を目的として横断的な対策を実施した。
事業の対応方針として、サービスデザインプロセスに則り情報システムの課題把握やプロトタイピング、ユーザ検証を実施し、ユーザ視点での情報システムの改善を目指して来年度以降のロードマップを策定した。また、職員のユーザ中心思考・サービスデザイン思考強化のための研修資料を作成している。具体的には、情報システムのUI/UX評価により横断的に課題整理を行い、解決策を立案してデザインツール上でのビジュアルプロトタイプを制作し、ユーザ検証とフィジビリティ検証を実施した。さらに令和6年度以降の情報システム改善に向けたロードマップや予算額を作成し、仕様書、要件定義書、プロジェクト計画書の改定を検討した。
今後の展開として、現行システムの改善だけでなく今後継続的に向上が図られるよう、多角的な観点からUI/UXに係る取り組みを実施していくことを検討している。令和6年度以降はシステム観点、人材育成観点、プロセス観点から施策を展開し、持続的なUI/UX改善体制の構築を目指している。
