令和5年度産業経済研究委託事業(なでしこ銘柄選定・普及事業および女性リーダー育成研修事業)報告書

掲載日: 2024年10月16日
委託元: 経済産業省
担当課室: 経済産業政策局経済社会政策室
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令和5年度産業経済研究委託事業(なでしこ銘柄選定・普及事業および女性リーダー育成研修事業)報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、令和5年度の女性活躍推進および働きやすい職場環境の整備に関する政府委託事業について書かれた報告書である。本事業は、少子高齢化が進む日本において就労人口を維持し、企業の競争力を強化する観点から、男女共同参画社会の実現を目指すものである。経済分野における女性活躍の推進が遅れている現状を踏まえ、政府が掲げた2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%程度とする目標達成に向けた取組みが実施された。

主要な事業として「なでしこ銘柄」選定事業が挙げられる。これは平成24年度から経済産業省と東京証券取引所が共同で実施している取組みで、女性活躍推進に優れた上場企業を中長期の企業価値向上を重視する投資家にとって魅力的な銘柄として紹介し、投資促進と企業の取組み加速化を図っている。令和5年度は従来の枠組みに加え、男女問わず働きやすい環境整備に特化した「Nextなでしこ共働き・共育て支援企業」という新たな選定枠を設けた。

また、女性リーダー研修「Women’s Initiative for Leadership」を継続実施し、部長級を中心とした管理職女性を対象に経営者に必要な知見の習得と人的ネットワーク構築の機会を提供した。事業環境が急激に変化する予測困難な時代において、多様な人材の能力を最大限発揮させるダイバーシティ経営の重要性が高まっており、人的資本やサステナビリティを意識した経営への注目も強まっている。こうした背景から、企業価値向上につながる女性活躍のためには、キャリア形成支援と男女問わない両立支援を両輪で進めることが不可欠であると結論付けられている。