令和5年度従来型半導体のサプライチェーン強靭化に向けた製造装置市場等の調査

掲載日: 2024年10月22日
委託元: 経済産業省
担当課室: 東北経済産業局地域経済部製造産業課情報政策・半導体戦略室
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報告書概要

この報告は、従来型半導体のサプライチェーン強靭化に向けた製造装置市場等について書かれた報告書である。日本の半導体産業は、メモリ・ロジック等の先端半導体とともに、パワー・アナログ・マイコン等の従来型半導体がデジタル社会の基盤として必要不可欠とされているが、中国・韓国等海外メーカーの台頭により激化する国際競争に直面している。国内の従来型半導体製造実態として、製造装置を長年稼働させているレガシー工場が多く、製造装置の老朽化が進んでいるものの、装置の多くが生産・サポートを終了しており、製造設備のパフォーマンス維持に課題を抱えている状況が明らかになった。調査では中国・韓国の従来型半導体製造動向、国内半導体メーカー対応状況、半導体製造装置メーカー対応状況、中古装置市場・メンテナンス事業実施状況、独禁法・M&A阻害要因の5つの観点から問題点を抽出した。中国では国レベルから地方市レベルまでの補助金により300mmウエハラインを中心とした工場新設が進み、韓国では大手デバイスメーカーのサードパーティによるエコシステムが形成されている。国内デバイスメーカーは古い装置の部品供給途絶、メンテナンス人材・ノウハウ不足、投資対効果の小さいレガシー半導体装置更新困難といった問題を抱えている。これらの問題解決に向けて、メンテナンス講習会の実施、従来型半導体人材育成に向けたPR活動・教育環境整備、装置部品融通システムのエリア拡大、装置・部品調達における国内エコシステム形成支援、サポート切れ装置部品供給を国策支援する企業設立、国内メーカー向け製造装置購入支援、メーカー・メンテナンス事業者統合促進施策の7つの施策案が提案された。