令和5年度産業保安等技術基準策定研究開発等事業(製品安全市場の創出に向けた新たな制度構築事業)調査報告書

掲載日: 2024年10月22日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業保安グループ製品安全課
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令和5年度産業保安等技術基準策定研究開発等事業(製品安全市場の創出に向けた新たな制度構築事業)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、製品安全市場の創出に向けた新たな制度構築事業について書かれた報告書である。日本では年間約1,000件の重大製品事故が発生しており、特に高齢者の死亡・重傷事故が多く、2021年には60代以上の高齢者が重大製品事故全体の約4割を占めている。70代・80代では不注意や誤使用による事故が約5割に達し、身体・認知機能の低下が要因となっている。現行の製品安全4法による技術基準では誤使用等事故の防止に限界があり、安全機能を有する製品が開発されても消費者から適切に評価されず、安全な製品の普及と企業競争力の向上につながっていない。本事業では、誤使用等事故防止のための安全機能の有効性を評価する基準を整備し、第三者評価によって企業の安全な製品製造を促進する制度の構築を目的としている。事業内容として、製品安全市場を構築するための新制度ワーキンググループを開催し、認証の対象・方法、制度運用体制、普及促進方法等について議論を行った。また、メーカーが認証申請時に参照するガイドラインの検討と、新制度の普及啓発方策の検討を実施した。成果として新表示制度設計委員会を組成し、制度設計の方向性を決定するとともに、ロゴマーク案3つと名称原案を策定した。今後の課題として、制度リリースまでに正式名称・ロゴマークの完成、事業者・消費者への広報実施、ウェブサイト作成等が必要である。