令和5年度エネルギー需給構造高度化対策に関する調査等事業(同時市場に関する詳細設計等に係る調査等事業)

掲載日: 2025年3月7日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁電力・ガス事業部電力産業・市場室
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報告書概要

この報告は、同時市場に関する詳細設計等について書かれた報告書である。経済産業省資源エネルギー庁が実施した令和5年度エネルギー需給構造高度化対策に関する調査等事業として、三菱総合研究所が2024年3月に作成したものである。電気事業における卸電力市場の課題や需給運用上の課題を踏まえ、新たな市場の仕組みを導入した際の関係法令や事業者の実務との関係で問題となる点の洗い出しや対応策等の整理・検証を目的としている。

調査内容は主に三つの分野で構成されている。第一に、同時市場での電源起動の指令等に関する規制の在り方、利害関係者の権利・義務関係、電源差し替えを行う場合のデリバティブ会計上の取扱い、市場約定時のトラブルや市場運営者の特別な機能・ガバナンス等について、米国の主要地域の実務実態を詳細に調査した。第二に、資源エネルギー庁が開催する同時市場の在り方等に関する検討会の運営支援を実施した。第三に、同時市場の実態に関わる電力関連データの収集、分析、整理、翻訳を行った。

報告書では、PJMやCAISOなどの米国主要市場における市場参加要件、取引単位、起動停止指令、売り買い入札を行う事業者の範囲、相対契約の位置づけ、市場メカニズムの枠外での支払い(アップリフト)について詳細に分析している。これらの調査結果は、我が国の制度検討に資する重要な情報として整理され、検討会資料に反映されることで検討会の議論促進に寄与したとされている。