令和5年度補正資源自律経済確立に向けた産官学連携加速化事業委託費(大阪・関西万博における循環経済実現のための展示・イベント企画調査)調査報告書
報告書概要
この報告は、大阪・関西万博における循環経済実現のための展示・イベント企画について書かれた調査報告書である。日本は地理的要因、社会システム要因、文化的要因により、古くから資源の循環利用が生活に根付いており、独自性とポテンシャルを持つサーキュラーエコノミーの基盤を有している。この基盤を活用し、万博という大規模イベントを契機として、国民に対してサーキュラーエコノミーの理解促進と行動変容を図ることが本企画の目的である。
全体コンセプトとして、幅広い年齢層に向けた体験型の展示・イベントによるサーキュラーエコノミーの促進を掲げ、象徴となるアイコン等とのコラボレーションを通じて「分かりやすさ」と「面白さ」を両立させたコミュニケーション設計を行うこととされている。具体的には、体験を通じた直感的理解、参加型学習による総合的理解の醸成、最先端技術への接触と専門家との交流、そして展示自体がサーキュラーエコノミーの実践例となることを基本アプローチとしている。
企画内容としては、分別、環境配慮商品、修理・リペア、リサイクルなどのテーマ別展示エリアを設置し、ゲーム性のある体験展示を通じてサーキュラーエコノミーへの興味を引き付ける設計となっている。また、ナッジ理論を導入した行動変容促進の仕掛けも組み込まれており、来場者の自発的な学びと日常生活での実践につなげることを目指している。さらに、学習資料の作成、多言語対応、来場者アンケートによる効果測定、ウェブページでの情報発信など、包括的な展開が計画されている。
