令和5年度燃料安定供給対策調査等事業(合成燃料の導入及び活用拡大に向けた検討事業)報告書

掲載日: 2025年3月14日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁資源・燃料部燃料供給基盤整備課
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報告書概要

この報告は、合成燃料の導入及び活用拡大に向けた検討について書かれた報告書である。経済産業省資源エネルギー庁による令和5年度事業として実施され、2050年カーボンニュートラル実現に向けた合成燃料の商用化促進を目的としている。

報告書は主要国のカーボンニュートラル政策と代替燃料政策、合成燃料の実施事例、技術ポテンシャル、国内需要動向の4つの観点から構成されている。調査対象国は米国、EU、ドイツ、フランス、イギリスなどであり、各国のGHG削減目標、ZEV規制、燃料供給規制、水素戦略などが詳細に分析されている。

米国ではバイデン政権下で2050年カーボンニュートラルを宣言し、ZEV推進とバイオ燃料活用を中心とした政策を展開している。EUは2035年の新車乗用車ZEV化を決定し、合成燃料のみの利用に限り内燃機関車の販売継続を認める方針である。ドイツは製造業の強みを活かし合成燃料活用に最も積極的であり、気候変動・変革基金から19億ユーロを合成燃料開発に投資している。フランスはグリーン水素製造に注力し、2030年までに70億ユーロの投資を計画している。イギリスは他国より厳格なZEV化目標を設定し、合成燃料使用も認めない方針を採用している。

各国とも水素戦略を重視しており、特にグリーン水素の製造拡大と合成燃料への活用が共通テーマとなっている。