令和5年度固定価格買取制度等効率的・安定的運用業務事業(ITテクノロジーを活用した再エネ発電設備の設置状況や稼働状況の確認に関する調査)報告書

掲載日: 2025年3月17日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー課再生可能エネルギー推進室
委託事業者: 株式会社パスコ
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令和5年度固定価格買取制度等効率的・安定的運用業務事業(ITテクノロジーを活用した再エネ発電設備の設置状況や稼働状況の確認に関する調査)報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、ITテクノロジーを活用した再生可能エネルギー発電設備の設置状況や稼働状況の確認に関する調査について書かれた報告書である。固定価格買取制度の開始から10年以上が経過し、急速な導入により不適正な施設も見受けられるようになったため、衛星情報やAI技術を活用した効率的な監督体制の構築が求められている。本調査では、SPOT衛星画像(解像度1.5m)とAI判読技術を用いて、国内一部地域において太陽光発電設備の設置及び運営状況を検証した。地番情報と位置情報の整備については、登記所備付地図を利用することで高い効果が確認されたが、公共座標系の整備範囲が少ない地域では課題が残った。AI判読の精度評価では、太陽光パネル面積900m²以上で再現率91%を達成し、実運用に十分な精度であることが確認された。スクリーニング処理では、土砂災害警戒区域、洪水浸水想定区域、森林地域データなどを活用し、リスクのあるFIT登録データの効率的な抽出が可能となった。システム連携については、既存のFITシステムとの連携パターンを検討し、段階的な導入方針を提案している。今後は許認可情報や設置形態等の詳細データ項目の検討、緯度経度情報の精度向上、災害時の即時対応システムの構築が課題である。