令和5年度国内における温室効果ガス排出削減・吸収量認証制度の実施委託費(Jクレジット制度運営等業務)報告書
報告書概要
この報告は、令和5年度におけるJ-クレジット制度の運営及び普及促進について書かれた報告書である。J-クレジット制度は、省エネ設備の導入や再生可能エネルギーの活用によるCO2排出削減量、適切な森林管理によるCO2吸収量をクレジットとして国が認証する制度であり、本業務では制度運営とともに普及促進を実施した。
委員会運営では、運営委員会を4回、認証委員会を5回開催し、制度文書の改定や新規方法論の策定、プロジェクト登録・クレジット認証の審議を行った。特にCORSIA再申請への対応として、環境社会配慮や相当調整に関する制度文書改定を実施した。新規方法論として肉用牛へのバイパスアミノ酸給餌方法論を策定し、既存方法論についても10件の改定を行った。
プロジェクト創出支援では、77件のプロジェクト計画書作成支援を実施し、森林経営活動プロジェクトが全体の6割を占めた。審査費用支援では109件に対し総額約8,916万円を支援した。登録簿システムでは329件の口座開設と2,533件の無効化手続きを処理し、合計394,315トンが無効化された。
制度実績として、130件のプロジェクトが新規登録され累計608件となり、121回・1,467,774トンのクレジットが認証され累計8,442,081トンに達した。普及促進活動では、オンライン説明会を10回開催し、8事業者をJ-クレジット・プロバイダーとして認定した。また新潟県と高知県の地域版制度支援を継続し、制度簡素化に向けたポジティブリストの見直しやCORSIA申請対応等の調査研究を実施した。
