平成30年度原子力の利用状況等に関する調査事業(多核種除去設備等処理水の処分技術等に関する調査研究)調査報告書

掲載日: 2020年6月11日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁電力・ガス事業部原子力発電所事故収束対応室
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平成30年度原子力の利用状況等に関する調査事業(多核種除去設備等処理水の処分技術等に関する調査研究)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、福島第一原子力発電所の多核種除去設備等処理水の長期的な取り扱い方法の決定に向けた調査研究について書かれた報告書である。トリチウムの物性や安全性に関する科学的情報を整理し、一般国民の理解促進のための基礎資料集を作成している。また、処理水処分に関する説明・公聴会で寄せられた179件の意見を分析し、処分方法、貯蔵継続、健康影響、風評被害対策など主要な論点を分類している。さらに、各処分選択肢における被ばく線量評価の妥当性を検証し、有識者ヒアリングを通じて評価方法の適切性を確認している。トリチウムによる健康影響については、カナダ、ドイツ、フランスなど海外の飲料水基準、放出基準、被ばく事故事例、疫学研究データを詳細に調査している。これらの成果は、処理水の安全な処分方法を決定するための科学的根拠として活用されることが期待される。